当院保有の医療機器を用いた診療等を、紹介します。
近年、フェレットの副腎腫瘍が多く見られるようになってきました。この病気は腫瘍化した副腎を摘出することが最善の治療法です。左側副腎の摘出が容易ですが、右側副腎は後大静脈と接触しているため、摘出が困難です。特に、後大静脈を傷つけてしまった場合は出血多量により死に至る可能性もあります。
肢の静脈血管内に留置針という細いチューブの付いたプラグを留め置くことで手術前・手術中に流す点滴や、静脈に入れる注射薬の経路を確保します。高齢動物に対しては血圧を維持するために手術前から点滴を開始します。
副腎の病気のため頭や背中の毛が薄くなっています。
(症例報告に協力したくれたフェレットのチョロちゃんです)
右側副腎は後大静脈の分枝の下に存在していました(矢印)。
この写真では分かりにくいと思いますが、サイズは1.5×1.2cmとかなり腫大化していました。
超音波手術器を用いて腫瘍を破砕吸引しているところです。※写真左
血管に隣接していますが、出血はみられません。※写真右
摘出が終了しました。
残された組織もなく完全に摘出されています。
病理検査の結果は副腎腺癌でしたが、完全摘出できているため、予後は期待できます。
手術1ヵ月後のチョロちゃんです。
元気も食欲も十分にあり、毛も戻りました。飼い主さんも喜んでみえました。
肥満細胞腫瘍は、犬の皮膚腫瘍で最も発生が多、皮膚・皮下に発生する腫瘍のうちの20〜25%を占めています。また、体幹に発生するものが多いとされるが次いで四肢、 頭部、頸部の順に発生しています。
光線温熱療法もしくは温熱療法機として用いることができる装置です。
外科では対応しきれない腫瘍に対して、特殊な試薬と供に用いることで、腫瘍細胞を破壊します。また、創傷・炎症には疼痛軽減効果・治癒の促進が期待できます。
第22病日/PDHT 1回目
第29病日/PDHT 2回目
第36病日/PDHT 3回目
第45病日/PDHT 4回目
第59病日/施術後
従来のプレートと違い、プレートとスクリューの固定性によって骨折部位を保持するロッキング機能を損なうことなく、6つの自由度を持って外形を変えられるインターロッキングシステムです。
他のロッキングシステムと同様に、内・外固定器と考えられています。
肢の静脈血管内に留置針という細いチューブの付いたプラグを留め置くことで手術前・手術中に流す点滴や、静脈に入れる注射薬の経路を確保します。高齢動物に対しては血圧を維持するために手術前から点滴を開始します。
胆嚢粘液嚢腫により拡張した胆嚢。
キューサーを使用して胆嚢を摘出しています。出血量の少ない安全な手術が行えます。
胆嚢を摘出した後の写真です。肝臓からの出血もなく綺麗に摘出されています。
かなり硬く拡張していました。破裂寸前です。
正常な胆汁は黄色な液体ですが、粘液嚢腫では緑褐色のゼリー状に変化します。